| 多 くの産業は、ITを大規模に活用して生産性の向上やサービスの改善を実現してきた。しかしヘルスケア産業では、ITの活用がなかなか進まなかった。原因の一つは、この産業が基本的にサービス産業だからである。
一般にサービス業では、エンドユーザーに価値を提供するときに、現場の人間ひとりひとりが膨大な注意や配慮を払わなければならない。このため、規模の拡大(による効率改善)には限界がある。しかし医療分野ではコスト削減圧力が強まる一方であり、医療従事者は効率改善に利用できるテクノロジーを探さざるを得なくなってきた。
ここで注目したいのが、ICタグに代表されるRFID(無線自動識別)技術である。RFIDはヘルスケア産業や製薬産業に多くのメリットをもたらすだろう。より効率的なプロセスの設計・実行が可能になるほか、コスト削減、サービス改善の効果も期待でき、それらはすべて命を救うことにつながる。
本論では、RFIDの利用を推進する要因、どの産業の企業が利用に積極的か、どんな恩恵を期待しているか、商業的な成功を収めるための課題や問題点を明らかにする。
(12ページ)(著者: Martin Schwirn)
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